その人らしさを取り戻すエンゼルメイク

エンゼルメイクとは死化粧のことで、亡くなった人を安らかに美しい状態や表情で送り出したいと思う遺族のため、看護師や脳監視葬儀社、遺族が行います。そんなエンゼルメイクには、いくつかのポイントがあります。

ご遺体の特に露出している部分は乾燥の進みが早く、時間と共にかさかさとした肌感になり、顔は蒼白化し血色がなく唇の厚みも失われていくのです。変化してしまうと戻せなくなってしまうので、早い段階での対策が求められます。
顔や耳、首など露出部分には乳液やクリームなどを使い、唇はリップクリームやワセリンなどをたっぷり使用して、乾燥対策を行いましょう。

もしエンゼルケアに時間がとれるなら、クレンジングやマッサージクリームなどで顔をマッサージし、蒸しタオルを当てた後で乳液やクリームなどを使用するのがおすすめです。汚れが落ち、マッサージにより表情に変化が出ます。
また、この一連のケアは傍で見ている遺族にとっても、すっきりとキレイな顔に見えるようになることから重要なプロセスと言えます。

他にも顔の血液は死後に沈下してしまい、血色がなくなり蒼白化してしまいます。
穏やかな表情を作り出すには、額やまぶた、頬、顎先、耳などにチークを使って自然な血色を加えていくのがポイントです。
さらに、眉の形を整えることもポイントになります。毛が不足しているときは描き足し、アイブロウペンシルやパウダーカラー、アイシャドウなどを使って、遺族に確認を取りながらその人らしい表情になるように描いていきましょう。